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元獣医が語る【小動物病院を退職したくなった瞬間ランキング】

はじめに

新人獣医の皆さんこんにちは。就職してから早2か月が過ぎてきましたが仕事には慣れてたでしょうか。

実は私は2018年に大学を卒業してから1年強(14カ月)小動物病院で勤務しつい最近退職したのですが、思い返してみると「初めて退職について考え始めたのは今くらいの時期だったな」と気づいたので今回は私がどのようなタイミングで仕事を辞めたくなったのかをランキング形式で発表していきます。

殆ど私個人の偏見ですので参考程度に見て下さい

 

小動物から追い出される人

6位 雑用しかしていないと気づいたとき

獣医師免許を持っているとはいえ実戦経験などない獣医は素人同然。なので当然初めのうちは血液検査や犬舎の掃除、消耗品の補充など基本的なことばかりやらされます。

その事自体に不満が浮かぶことはあまりないのですが、新卒の獣医が働き始める4月から6月の間が予防医療の最盛期と重なる為、病院全体が忙しく新しい技術を得られるような教育を受けられる訳では無いので必然的に3か月程雑用をし続けることになり、獣医師免許を取って勇み立っていた獣医師は

「この作業を続けていて自分は1本当に人前の獣医になれるのだろうか?」

と自問自答し始めます。そして「もっと成長できる環境があるのでは?」と考え始め転職の2文字が脳裏をよぎり始めます。

 

5位 労働環境が嫌になったとき

動物病院は人手が足りないことに加えて命を取り扱う仕事なので当然労働時間が長く、残業代もそれほど支給されず、休日を返上して働かなければいけないこともあります。また、当然家に帰ってからも勉強をしなければいけないので睡眠時間もあまりとることは出来ません。

恐らくこれを聞いた人は「そんなの当たり前では?」「それを分かった上で働いてるんでしょ?」と思うかもしれません。たしかにその通りなのですが前述したとおりこの頃の基本的に獣医は雑用しかやらせて貰っていないので

「年間休日60日で毎月100時間近く残業しているのに何も技術が身に付かない」

「そもそも仕事が楽しくない(雑用ばかり)」

と思い始め

「どうせ楽しくないならきちんと休みが取れる職場を探そうかな」

と考えてしまいます。

 

4位 人間関係が嫌になったとき

小動物病院は基本的に忙しいのでキビキビと働くことが求められるので、それに随伴しピリピリしながら仕事をしている人も多いです。そんな中に学生気分の抜けていない雑用しか出来ない新人(しかも獣医なので先輩看護師より給料が高い)が入ってくるので先輩たちが当然イライラするのはある意味当たり前と言えば当たり前なのですが、新人にとっては

「新人教育がないので出来る範囲の雑用しかやらせてもらえない」

「出来そうな新しい仕事にチャレンジすると『私がやるから』と先輩に阻止される」

「善意で休日出勤していたのに偶に休んだら文句を言われた挙句聞こえるように悪口を言われる」

という印象なので働き始めてから半年くらい(仲良くなるまで)の間はギスギスした人間関係を送ることが強いられます。

あと先輩たちの鬱病率が高いです。

 

3位 自分ばかりがミスをし劣等感を感じたとき

働き始めたばかりのうちは慣れない環境で慌ただしい中で働いているため、当然ミスをしてしまう事があります。そんな時にふと

「気を付けていても毎日ミスをしてしまう。同期はミスをしていないのに」

「もしかして自分は他人より劣っているのでは」

「それとも自分が先輩から嫌われているので自分ばかり怒られるのか」

と思い始めることがあります。実際には自分の気づいていないところで同期もミスをしていたり怒られていたりするのですが、疲れていて体力と精神力が疲弊しているとつい考え方がネガティブになってしまうので、ついつい自分を非難してしまい

「この仕事向いてないのかな」と考えることもあります。

 

2位 業界全体の先行きが暗いと感じたとき

獣医として小動物病院で働く場合大抵の人は多かれ少なかれ心の中に「開業」という夢を抱いていることが多いと思うのですが、実際に勤めてみると

・初診の件数と比べて亡くなっていく動物の件数が多い

・ペットフード、治療薬、検査試薬、縫合糸、果ては医療機器のケーブルに至るまで相次いで値上げしている

・近隣の動物病院が廃業した

・そもそも先輩獣医が辛そうに働いている

ということに気づいてしまい。

「頑張って技術を習得しても報われないかもしれない」

と思い始めると病院内で働き続けることに疑問が生じることがあります。

 

 

さて次は栄えある第1位です。

 

 

 

 

 

1位 急になんか・・・

今まで色々と辛いことはあったけどでもなんとか乗り越えて頑張ってこれた。

大抵の検査は正確にできるし、失敗の許されない検査も任されるようになった。

入院動物の管理もある程度任されるようになって、手術はまだだけど、採血も出来るし診察にも一応出れた。

 

でももう働きたくないなあ

 

確かに現時点を見てみればそれほど悪い状況ではないものの、

その日の気分で怒り出す先輩看護師や鬱病の先輩獣医のご機嫌を損ねないように働き続けることあるいは

今後新しいことにチャレンジしようとする度に「まだ早い」と怒鳴られて勉強や練習の成果を見せようとしても拒否されて中々技術の身に付かない未来かはたまた

いくら技術を身に付けても開業で成功できる保証のない業界の暗さのせいなのか

は分かりませんが急に頑張る必要性が分からなくなる日が来ます。

勿論退職するきっかけとなるイベントやトラブルはあるのですが、今までも似たような問題が発生した時は「なんとか頑張ろう」という気持ちが湧いてきたのに今回は湧いてこない。モチベーションが保てそうにない。

そういう理由のない虚脱感に襲われる時が本格的な退職を考える一番のタイミングだと思います。

 

 

いかがでしたか。

参考にしていいような内容かは分かりませんが仕事が忙しくてつらい新人獣医さんたちの暇つぶし程度になってくれれば幸いです笑。

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